食材を美味しく焼いたり炒めたりするためには、約170~180℃の高温が必要です。鉄はもっと高い温度にも耐える素材ですが、一番の特徴は蓄熱性と放熱性にあります。つまり、たっぷりと熱を蓄えるという性質も持っていると同時に、多くの食材に最適の放熱特性を持っているのです。これにより、高温&短時間での調理が可能となり、旨みを逃すことなく調理が出来るというわけです。
そして、鉄の最大のメリットは、「使うほどに油が馴染み、具合が良くなっていく」というところ。数ヶ月~数年で劣化してしまうフッ素樹脂加工とは異なり、手入れさえすれば、親から子へ、子から孫へと、数十年~100年にも渡って使い続けていくことが出来ます。“次々に買い替え、使い捨てていく道具”ではなく、“愛用しながら、育てていくことが出来る道具”なのです。
扱いやすくするための「ガス軟窒化処理」
鉄鋼板は、同じ厚さの銅やアルミに比べ、「熱容量が大きい」、「丈夫」、「放熱特性が多くの食材に適している」といった理由で、昔から「フライパン」や「中華鍋」に使われてきました。しかし、手入れを怠ると錆びやすいということもあり、一時はプロの料理人が使う調理道具素材と思われ、一般家庭では敬遠されてしまうような時期もありました。
そこで、リバーライトはフライパンに「ガス軟窒化処理」を施した「窒化鉄」を使用することにより、「焦げにくい」「錆びにくい」「丈夫で軽い」フライパンを生み出しました。
「窒化鉄」は表面に細かい穴があり、油が吸収され食材がくっつきにくく焦げにくい。さらに、極めてサビにくく、面倒だったお手入れがとても簡単になりました。このサビにくくて丈夫な表面は、たとえ金属たわしでこすってもとれることはありません。

また、通常の鉄の5倍の硬さで傷がつきにくく、1.6mm厚と板厚が薄くとも丈夫で軽いのが特徴です。
その丈夫さゆえ、金属ツールの使用もOKです。

「窒化鉄」の錆びにくいフライパンは、使いはじめの「から焼き」は不要。毎日快適に使うために油慣らしの作業は必要ですが、届いたその日からすぐに調理を楽しむことができます。
さらに、鉄フライパンを使うと調理のたびに自然な形で鉄分を摂取することができ、体にも良いフライパンです。
最初のご使用の前に「油ならし」
極フライパンは、錆止めのための塗装はされていないので、面倒な”空焼き”をする必要はありません。
最初に中性洗剤を使用してフライパンの内側と外側をていねいに洗い、よくすすいでから「油ならし」をお願いします。
①油を鍋の深さの1/3くらいまで入れて、弱火で5分ほど熱します。
②火を止めて、油をオイルポットなどの容器に戻します。
③キッチンペーパーなどで、鍋の内側に残っている油を、鍋肌にまんべんなくすり込むように拭いて下さい。
毎回使う前の準備「油返し」
プロの料理人や、鉄のフライパンを上手に使いこなしている人達が調理の前に必ず行っているのが「油返し」という作業です。「油返し」を行うと料理が焦げつかず、より美味しく仕上がります。
①フライパンをコンロに乗せ中火で充分温めます。
②油をたっぷり(お玉一杯ほど)入れ、フライパンの肌に油をなじませます。
③油が熱くなり、フライパンに充分なじんだら、油をオイルポットに戻します。
この後、調理に必要な量の油を入れて調理開始です。
※フライパン内面全体の温度を均一にすることと、フライパン表面に油をしっかりなじませることが目的で、上手に使うための大切な作業です。
ご使用上の注意
・食材を煮たり茹でたりする場合は、鍋肌になじんだ油膜が熱湯によって部分的にとれてしまうため、洗浄後は必ず油を薄く塗ってください。
使い終わったら
出来上がった料理はすぐに他の器に移し替えて下さい。 フライパンに料理を入れたままにしておくと料理の塩分や、酸などに鉄肌が侵されて穴が開くことがあります。
フライパンが熱いうちにタワシや竹のササラなどを使って、お湯で洗って下さい。その後、水気を切り水滴を拭き取ってからしまって下さい。
使用後に油を塗る手間はありません。
フライパンのお手入れ
◆コゲつかせてしまったら
お湯を入れてしばらく煮立たせると、焦げカスが柔らかくなり落としやすくなります。その後、タワシや竹のササラなどで焦げカスを落として下さい。
◆汚れがこびりついてしまったら
※この場合の作業は、必ずガスコンロで行って下さい。
ガスコンロの火力を全開にして、フライパンの汚れのひどい部分に直接火があたるようにし、煙が出なくなるまで熱して汚れを全部焼ききります。
フライパンが冷めてから金属タワシや金属ヘラで表裏の汚れを削り落とします。
硬いナイロンタワシや金属タワシでクレンザーでフライパン全体を磨いたら、水で洗い流し、水気を良く拭き取ります。その後、中火で5分ほど“から焼き”して下さい。フライパンが冷めたら「油ならし」①②③を行っておしまい下さい。