ちょっと不便が、グッと便利。道具ひとつで広がる、今日の料理。
毎日たくさんの料理を作っていると、道具の “ちょっとした違和感” が気になってきます。
「弘法筆を選ばず!」・・・と言えればかっこいいのだけど、僕たちはまだまだ未熟者。料理の出来映えが、道具の良し悪しに左右されてしまうことがあります。
ずっと違和感を感じていた道具の一つに「ピーラー」があります。
“どうして世のピーラーは、Y型が主流なんだろう?” そんな疑問を、いつも抱いていました。
確かに、大根や人参のような、表面が真っ直ぐに整地されている野菜はY型で良いと思います。Y型ピーラーさえあれば、すいすい表面を走れちゃうから。
だけど、ジャガイモのような丸型野菜で、さらに表面が凸凹している野菜になると、話は別です。
悪路すぎて、Y型ピーラーではうまく表面上を走らせることができません。
里芋なんて、もってのほか!けばけばが刃に引っかかって、一向にうまく進みませんよね。
どうも、Y型ピーラーは野菜によって相性の差が大きいように思うのです。
そんな日々の小さな違和感を、「OXO タテ型ピーラー」が一気に解消してくれました!
丸型の野菜は、包み込むような形でスルスル皮がむけるからノンストレス。
大根や人参は手前から奥へむくようにすると、皮を直接ダストボックスへ捨てることもできます。
「この切れ味は・・・もしや?」と思い、ごぼうのささがきを作ってみたら、包丁よりも美しく仕上がりました!この日は洋食の予定だったけれど、急遽ごぼうのきんぴらがメニューに仲間入り。ワインとの相性も、意外と良いのです。
◆ごぼうのきんぴら
【作り方】
❶ささがきごぼうをごま油で炒める。
❷調味料を酒3:砂糖2:醤油1の割合で入れ、さっと炒めたら完成。
たぐちごはんの料理教室では、割合でレシピを覚えてもらうことを意識しています。
野菜もお肉もレシピ本通りのグラム数で売ってることが少ないので、自分が用意した材料に対して、“A:Bの割合で調味料を入れるんだ” と覚えるようにした方が、料理の感覚が身につくと思っているからです。
レシピを完コピするのではなく、自分なりのさじ加減を身につける。季節や体調に合わせ、料理の味も変化させていく。
こうやって、毎回同じ味を目指すのではなく、“その時” に美味しいと感じる味を作り出せること。これが家庭料理を自分らしく楽しむコツだと思っています。
それからもう1つ、しっくりきていなかった道具に「スライサー」があります。
たくさんの量をスライスしたいのに、ケース付きのスライサーだとすぐ満杯になってしまった・・・なんて経験、ありませんか?
すぐに埋まってしまうから、直接ボウルにスライサーを載せて使ってみても、どうしても安定感が欠けたりしますよね。
スライサーはただでさえ、手を切らないかドキドキする道具だから、しっかりと安定させて、余計な不安は払拭したい。そんな風に思っていました。
そんなストレスも、「OXO ワイドハンディスライサー」がしっかり解消してくれました!
ボウルにしっかりフィットしてくれるから、キャベツや玉ねぎも安心してスライスができるんです。
(楽しくてついつい、スライスしすぎました!笑)安定感も抜群で、スライスするときの不安もありません!
楽しくスライスしたあとは、食材を美味しく味わえるよう変身させちゃいましょう。
※申し訳ございません。OXO ワイドハンディスライサーは廃番となりました。
◆赤キャベツと赤玉ねぎのクミンマリネ
【作り方】
❶スライスしたキャベツと玉ねぎ100gに、小さじ1の塩をふりかけ塩揉みする。
❷水分を抜いたらレモン汁 小さじ1程度をかけ、酸味をつける。
❸小さな鍋にクミンシード 小さじ1とオリーブオイル 大さじ1を入れ、火にかける。
❹クミンが熱されたら、油ごと(2)にかける。
それから、このハンディスライサーは、厚みが変えられるところもお気に入りポイントです。
ズッキーニは刻んで炒めることが多い食材ですが、実はスライスすると、見た目も華やかで立派なメインディッシュになるんです。
豚肉の油をズッキーニが吸って、たまらない味わいを醸し出してくれるおすすめレシピを紹介します。
◆ズッキーニの肉巻き
【作り方】
❶スライサーでズッキーニを2mmの厚みにし、豚バラ肉と重ねてくるくると巻く。
❷耐熱容器に並べ、塩胡椒、オリーブオイルを回しかけ、250度のオーブンで約20分加熱する。
さて、せっかくオーブンを温めたら、もう一品作ってみましょう。
ハンディスライサーでジャガイモの厚みを変えてスライスし、オーブンで焼けばホクホク感もサクサク感も味わえます。
お酒がどんどん進むこと、間違いなしですよ。
◆クリスピーポテト
【作り方】
❶スライスしたじゃがいもを並べ、オリーブオイルを多めに回しかける。
❷塩胡椒をかけ、250度のオーブンで20分程度焼く。
❸仕上げにパルメザンチーズ、ローズマリーをぱらりとふりかける。
道具が変われば、料理は格段に楽しくなる。そして楽しく料理すれば、その料理は必ず美味しく仕上がる。
僕たちそんな風に考えながら、いつも料理をしています。
あとは一緒に食べてくれる人と、少しのお酒があれば完璧です。
(少しのお酒で終われないことの方が多いのだけど・・・)
さてさて。今夜も最高のつまみを携えて、大好きな人たちと乾杯といきますか。