新潟クラフツマンシップ ー匠の技と熱い思いを込めてつくり出すキッチン道具ー

昔から金属加工業が盛んで、ものづくりの街として有名な「新潟」
特に燕市・三条市は産業都市として発展してきました。
伝統の技を受け継ぐだけでなく、現代のニーズを取り入れたデザインで世界が認める商品をつくっています。

燕三条のものづくりのはじまりは江戸時代初期。度重なる信濃川の氾濫に悩まされており、農民が副業として和釘づくりを始めたことがきっかけです。
江戸での地震や大火で需要も高かったことから、和釘の生産はより盛んになり、燕三条のものづくりが発展していったといわれています。

そんな新潟が誇るブランドをご紹介。
どれも職人が手作業で仕上げるこだわり抜かれた商品ばかりです。

Y.YACHT PRODUCTS
ユキヒラ

昔ながらの伝統的なデザインの製品が主流のなか、機能性を高め、現代人の新しいライフスタイルに寄り添うサイズ感と使い勝手を考慮してつくられた雪平鍋。和・洋いずれのキッチンにもマッチするデザインです。
鍋の外側はマットなヘアライン加工、内側は美しく汚れの落ちやすいミラー仕上げ。新潟の職人による高い磨きの技術が映える美しい本体が魅力的です。
柄は耐久性を重視したウォールナットを採用、鍋の接続部分は細く、握る部分にかけて太く安定感のある円錐形。本体は磨き直し、ハンドルは交換が可能なため、メンテナンスしながら末永くご使用いただけます。
細部までこだわって作られた新しい形の雪平鍋です。

tsuboe

創業明治40年。4代にわたっておろし金の製造にたずさわってきた老舗メーカーです。117年の間に培った技術をもとに、機能美を追求した最高のおろし金をつくりたい。その思いを形にしてきました。真摯に、そして実直に。時代に左右されることのない類まれなるものづくりを続けています。

株式会社 ツボエ
創業1907年(明治40年)

おすすめ商品
極上のおろし金 箱

商品名の通り、これまでの技術を集結させたともいえる極上のおろし金。
おろし刃は、鏨(タガネ)を使い一目ずつ丁寧に掘り起こしてつくられています。これは「本目立て」という伝統の技法です。耐久性と切れ味に優れており、繊維を引きちぎることなく切るようにおろせます。だから、口当たり滑らかでキメ細やかな、フワフワ食感のおろしが出来上がります。使い心地も抜群。軽い力でおろしていくことができます。一度使うと他のおろし金には戻れません。

プリンス工業

プリンス工業のはじまりは、今から約50年前。世界初となる”てこ式”形状を採用した「ゼット缶切り」を完成させ、その後も、時代に沿ったアイディアと設計でキッチンツールを作り続けています。無駄のないスマートなデザインと使い勝手の良さを兼ね備えた、あると便利なアイテムが揃います。トレンドに左右されることのない普遍的なデザインを生み出すプリンス工業には“人が暮らすこと”と実直に向き合う情熱が根付いています。

株式会社 プリンス工業
創業1964年

おすすめアイテム
醤油差し

キレがよく、液ダレしにくい醤油差しです。耐食性に優れ、におい移りが少ないチタンを内側に、温度や光の影響を受けにくいステンレスを外側にした二重構造を採用。さらに、液面に浮くフロート(落しブタ)が空気との接触を減らし、調味料の酸化を防止。鮮度や風味を守ります。底には天然木が使用されており、シンプルながら高級感のある美しいデザインです。

醤油差しの悩みである液ダレの心配もありません。調味料がフタ裏の溝を伝うような構造でキレが良く、液ダレを防ぎます。傾ける角度によって流れ出る勢いを調整できるので、数滴だけ垂らすことも可能です。

SUWADA ※実店舗のみの取り扱いです。

初代 小林祝三郎氏が関東大震災(1923年)後の住宅復興需要に合わせ、大工職人の為に「喰切」を製造したのが諏訪田製作所の始まりです。以来90余年、「刃と刃を合わせて切る」ニッパー型刃物の製造に特化し、これまでつめ切りなど「美」を高める製品を生み出しています。
当時から変わらず材料吟味から完成まで一貫した丁寧な製造にこだわり、創業以来受け継いできた想いと誇りを胸に、研鑽を積んだ熟練職人の経験と技術が、完璧なものづくりを可能にしてます。

株式会社 諏訪田製作所
創業1974年

おすすめ商品
キッチンナイフ

お客様からご要望の多かったSUWADAのキッチンナイフシリーズ。
重さやバランスなどのリサーチを重ねデザインした独自のハンドルは口金に近いほど楕円形で、端に行くほど長方形になっています。このハンドルの自由曲線は、職人による手作業でないと生み出せないもので、握りやすさを実現しつつ、取り回ししやすいハンドルになっています。刃はコバルト合金複合材を用い、硬く切れ味が良いのと同時に、錆は出にくくなっています。

マルナオ

新潟県三条市で寺社を装飾する彫刻を生業として1939年に創業。細部までの緻密な描写を求める彫刻の伝統技は、現在の高い精度と美しい仕上がりを持つ製品作りに受け継がれています。
木材の選定から加工までを行い、四角形に加工した木材を、職人達が電動のやすりを使いながら一つ一つ丁寧に削り上げていきます。1本ずつ丁寧に作られる箸はメンテナンスをすることで長く使え、10年以上使われる愛用者も多くいるほど。

株式会社 マルナオ
創業1939年

おすすめ商品
特上 八角箸

先端から後方まで八角の形状でストレートに仕上げている為、卓上に置かれている姿が美しいフォルムです。オーソドックスでありながら、握った際に存在感を感じるお箸です。

GLOBAL(グローバル)

1954年、後にGLOBALを生む吉田金属工業は、カトラリーの職人たちが集まる新潟県燕市で、ステンレス製カトラリーメーカーとして出発。「刀身から柄までオールステンレス一体構造の包丁」という革新的なコンセプトと、デザイナー山田耕民氏によるステンレスの素材美への探求が高次元で融合した包丁が「GLOBAL」。1983年の発売以来、美しい包丁として国内外で広く愛され続けています。もちろん切れ味も抜群。滑らかに切れるので、料理初心者の方からプロまで使いやすいと高い評価を得ています。一本で何でも使える包丁から、用途で使い分ける包丁まで幅広く展開されています。

株式会社 吉田金属工業
創業1954年

おすすめ商品
三徳包丁 2点セット

肉、野菜、魚と幅広く使え「三つ徳をする」ということから三徳と名づけられた万能包丁。伝統的な和包丁である菜切りと牛刀の形状の良い所を併せ持ち、鎌型包丁とも呼ばれています。切れ味も使い勝手も抜群。オールマイティーに使える包丁です。
切れ味が鈍った際に安心な簡易シャープナー付きの限定セットです。

家事問屋

約50年前から燕三条の産地問屋としてキッチン用品の企画・開発を手がけてきました。
毎日の暮らしにおける「ひと手間」を助けるための道具が家事問屋の道具です。見た目や機能はとてもシンプルで、どこかで見たことがあるようなものばかりです。でも気づけば手放せない存在になっている、私たちの暮らしに寄り添ってくれます。

株式会社 下村企販
創業1973年

おすすめ商品
下ごしらえボール

料理の下ごしらえに使える片手サイズのボールです。深さがあるので少量でも混ぜ合わせやすく、目盛付きなので計量も可能。下ごしらえ以外に薬味入れなどにも便利です。ちょこっと使いにちょうど良い、こんなサイズが欲しかったが叶ったボウルです。
フチがカールされていないので汚れがたまらず洗いやすいのもポイントです。

EAトCO

1952年創業の株式会社ヨシカワから誕生したブランド。
楽しく料理をつくる、そして食べる。テーマは「 EAT+COOKING 」。キッチンからダイニングへ、ボーダレスに楽しさ、心地良さを演出してくれる道具を創りたい。そんな想いから生まれまれした。シンプルデザインで使い心地の良い、楽しさ届けてくれる道具です。

株式会社 ヨシカワ
創業1952年

おすすめ商品
Nulu (ヌル)

バターを糸状に削って塗るバターナイフ。削り方は、あまり本体を立てずに、バターとほぼ平行にして押し当てスライドさせてください。バターが少しずつ削れていきます。冷蔵庫から取り出してすぐの冷え固まったバターでもするするっと削れます。適量を削れるのでパンにも均等に塗ることができます。
焼きたてのトーストを潰すことも、バターをいちいちカットする手間もなくトーストを楽しめます。

おわりに

新潟の燕三条は、古くからものづくりの街として知られ、その技術は国内外で高く評価されています。
歴史とともに培ってきた高い技術から生まれる道具は使いやすく、美しい、長く愛用できるものばかりです。
ぜひみなさんも伝統の技を感じる逸品を使ってみてください。

 

Writer Profile

La Cucina Felice

料理の楽しさと出会える、キッチン用品専門店、ラ・クッチーナ・フェリーチェ。

季節の香りを感じる店内で、気になる道具の使い心地を比べたり、暮らしを豊かにするヒントを見つけたり。家時間を大切にする人々へ、毎日をちょっと上質にするキッチン用品を提供するコンセプトショップです。

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