【現地取材】建築ジャッキから始まった「白鳥」の奇跡。大阪・池永鉄工で見た、専門店の口溶けをおうちで再現する「SWAN」かき氷機
おうちで専門店みたいな「ふわふわかき氷」を食べたい!
夏のうだるような暑い日、かき氷専門店に並んで食べる、あの「ふわっふわ」で口に入れるとすーっと溶ける極上のかき氷。 「あんな美味しいかき氷が、行列に並ばなくてもおうちで毎日食べられたらいいのに……」 そんな風に思ったことはありませんか?
プロの料理人やカフェのオーナーたちがこぞって厨房に導入している、業務用かき氷機のトップブランド「SWAN(スワン)」。実は繊細な削りの技術をそのままギュッと詰め込んだ、家庭向けの本格モデルがあるのです。
ただ氷を削るだけじゃない。そこには、80年以上日本の鉄と歩んできた老舗メーカーとしてのプライドと、職人たちが目と手で仕上げる緻密な精度のドラマが隠されていました。
目次
取材日:2026年5月某日
取材場所:池永鉄工株式会社 本社・大阪工場
取材者:ワイ・ヨット ストア 編集部

▲歴代のかき氷器が並ぶショールーム
「建築ジャッキ」が白鳥に。昭和12年創業の老舗が起こしたひらめきの歴史
なぜ、これほどまでにSWANのかき氷機はプロから愛され、圧倒的な支持を受け続けているのでしょうか。その秘密を探るべく、4代目である池永一雄社長にお話を伺うと、そこには驚きの歴史がありました。
『私どもは昭和12年に創業した会社なんです。その当時は創業者が、建築ジャッキという建物を下から支えて高さを調整する道具を作っていました。そのぐるぐる回るジャッキの仕組みを見て、「これ、かき氷機を作れるんじゃないか?」とひらめいたのがすべての始まりなんですよ』
重たい建物を支える力強い「ジャッキ」の回転構造が、まさか繊細なかき氷機へと応用されただなんて驚きです。その後、戦後の復興期を経て、ステーキ皿やすき焼き鍋など鉄の器を作る鋳物技術も合わさって、昭和25年(1950年)に本格的な氷削機が誕生しました。
涼しげで美しい「SWAN(白鳥)」というブランド名も、その当時に生まれたもの。 『創業者が湖の水面に佇む白鳥の姿を見て、パッとひらめいたと聞いています。すーっと水面を滑らかに進む白鳥の美しい姿が、自分たちの目指すモノづくりとピタリと重なったんでしょうね』


プロが全幅の信頼を置く「僕の右腕」。使い手の言葉が磨いた確かな刃
現在に至るまでの道のりは、決して平坦なものばかりではありませんでした。初期の頃は氷が逃げてしまってうまく削れなかったり、刃が錆びてしまうというお声に直面したりと、試行錯誤の連続だったと言います。それでも、ステンレス製の特殊鋼を採用し、何百回も検証をやり直して、今の美しい氷を削り出す刃を作り上げました。
池永社長が営業の駆け出しだった頃の、忘れられないエピソードを教えてくれました。 『「私も色々機械を使ったけど、やっぱりあんたらの一番の強みである機械に巡り合って良かった」と、あるお客様に言っていただいたんです。ライバル会社がたくさんいる中でそう言っていただけた時は、本当に胸がいっぱいになりました。未だに忘れられない思い出です。』
また、昨今のかき氷ブームの中で、あるお店のオーナーさんからは「SWANのかき氷機は僕の右腕だ」と言われたそうです。『それはもう僕の中で、すっごい重たい言葉ですね。脳裏に焼き付いて離れません』と語る社長の嬉しそうな表情が、道具への絶大な信頼の証拠です。
『どなたが削られても、同じように柔らかく、ふわっとした氷が出てくる機械を作る。それが私の使命だと思っています。』そのまっすぐな言葉からは、老舗メーカーとしての深い愛情と確固たるプライドがひしひしと伝わってきます。



国内自社製造へのこだわり。職人の「五感」が瞬時に見分ける、金属のわずかな傷
社長の熱い想いを胸に、いざ製造現場へお邪魔しました。一歩足を踏み入れた大阪の自社工場では、まさに息を呑むような「職人技」の連続でした。
驚くべきことに、SWANのかき氷機は部品の加工から刃の調整、組み立てに至るまで、そのすべてが国内の自社工場で行われています。現在、日本国内で業務用かき氷機をここまで一貫して製造しているメーカーは、池永鉄工を含めてわずか2社しか残っていません。
「カン、カン」と工場内に響くリズミカルな音。これは、仕入れたアルミなどの金属パーツを職人がハンマーで叩き、その「音」でヒビ割れがないかを確認している音です。 『良品は詰まったコン、コンという音がします。ちゃんと中まで詰まっている証拠なんです』 職人は耳と手の感覚だけで、瞬時に良品を見分けていきます。
また、機械で加工した後に残る鋭い角(バリ)も、一つ一つ目で見て、手作業で丁寧に削り落としていきます。お客様が触れた時に絶対に怪我をしないように、という細やかな気配りがそこにはありました。表面をピカピカに磨き上げる「バフ作業」も、ツルツルになるまで人の手で丁寧に仕上げられています。




髪の毛よりも細い世界。ふわふわの命を握る、盤面と刃の絶妙なセッティング
そして、かき氷の口溶けを決定づける、最も重要な工程を見せていただきました。それが「芯出し」と呼ばれる作業です。
氷を上から押さえる軸と、下で削る盤面のバランスを、ダイヤル付きの特殊な工具と針を見ながら、手で押さえて微調整していきます。 『ここがずれていると、いくら刃を細かく調整しても、氷が斜めになって最後まできれいに削れないんですよ』と、作業に集中する職人さんは語ります。
この完璧な土台があってこそ活きるのが、いよいよ「刃」の調整工程です。 1目盛りが100分の1ミリ単位というダイヤルゲージを使い、盤面と刃の高さが前後左右で完全に均一になるように合わせていきます。
それは髪の毛よりもはるかに細い世界。 実は最近のふわふわかき氷のトレンドは「刃をなるべく出さずに薄く削る」こと。そのためには、完全にフラットな状態から、ほんのわずかだけ刃を覗かせる絶妙なセッティングが必要不可欠なのだそうです。
少しでもネジの締め具合が違えば、あの極上のふわふわ感は生まれません。機械任せではなく、職人が一台一台の個体差を目と手で感じ取りながら微調整を繰り返していきます。
『うちの職人は全て、自分が与えられているパートに対してすっごい自信を持っています。人が一番大事なんです』社長のその言葉が、現場の張り詰めた空気と、流れるような手さばきから痛いほど伝わってきました。



ずっしりとした金属の安定感か、どこでも使えるスタイリッシュな軽さか
今回、プロ御用達のSWANブランドの中から、ご家庭用に選べる2つの本格派モデルをご紹介します。最大の特徴は、どちらのモデルにもカフェなどで使われている「業務用」とまったく同じ、高品質な日本製ステンレス刃が搭載されている点です。
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【Black Swan】
漆黒のボディが美しい、優雅でレトロな佇まい。鋳物(金属)で作られているためずっしりとした心地よい重厚感があり、キッチンのインテリアとしても圧倒的な存在感を放ちます。実はこの「重さ」こそが最大の秘密。本体がブレないため、力を入れなくてもスルスルと滑らかに均一な氷が削れます。
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【conee】
パッと食卓を明るくしてくれる、スタイリッシュな赤色が特徴のモダンなデザイン。プラスチック素材を使用しているため軽くて持ち運びやすく、女性やお子様でも気軽に好きな場所へ持って行ってかき氷を楽しめます。実はこの「赤色」は池永社長の好きな色で、元気がもらえる絶妙なカラーリングにこだわっています。
重厚感とレトロなデザインで安定した削り心地を楽しむなら「Black Swan」。軽くて持ち運びやすく、お子様と一緒にワイワイ楽しむなら「conee」。ライフスタイルに合わせて選べるのが嬉しいポイントです。

社員がそっと教える、おうちで専門店級の「ふわふわ」を作る魔法の裏技
では、実際にこの素晴らしい機械を使って、おうちで専門店のような「ふわふわかき氷」を作るにはどうすればいいのでしょうか?池永鉄工の社員、池永雄貴さんと川北さんに、とっておきのコツをお聞きしました。
『氷を細かく薄く削ることで、口に入れた瞬間にすっと溶けるふわふわな食感になります。ただ、冷凍庫から出した直後のカチカチに硬い氷だと、そのままで薄く削ることが難しく、無理に削ると刃を痛める原因にもなってしまうんです。なので、氷の表面が少し溶けて透明になるくらいまで「緩めて」から削るのをお勧めしています』
冷凍庫から出して、ほんの少し待つだけで口溶けがガラッと変わるのです。 さらに、池永社長からは「美味しい氷」の作り方もこっそり教えてもらいました。
『浄水器のお水や、一度沸騰させて冷ました湯冷ましのお水を、専用の製氷カップに8分目くらいまで入れます。そしてアルミホイルなどで蓋をして冷凍庫に入れるんですが、ポイントは製氷カップの下に、2本の割り箸を線路のように置いて、少し浮かせて凍らせることです』
割り箸を敷くことで、底から急激に冷えるのを防ぎ、周りから均一にゆっくりと固めることができます。これだけで、出来上がりの氷の質が格段に良くなります。
『最近はトウモロコシの冷製ポタージュやニンジンのピューレをかけたりして、フレンチの前菜のように楽しむお食事系かき氷も増えているんですよ』と、川北さん。 ご自宅なら、昔ながらの抹茶や黒蜜はもちろん、フルーツ缶を乗せたり自家製イチゴピューレを作ったりと、自由な発想で様々なアレンジが楽しめるのも大きな魅力です。

「作って終わり」にしない。自社工場だからできる、ずっと続く安心のサポート体制
世の中にはお手頃な価格の家庭用かき氷機もたくさんありますが、あえて「SWAN」を選ぶ最大の理由。それは、確かな技術に裏付けられた「長く愛用できる安心感」にあります。一夏きりの消耗品ではなく、毎年の夏の定番として暮らしに寄り添ってくれる一台です。
それを根底で支えているのは、自社工場で一から組み立てをしているからこそ実現できる、万全のメンテナンス体制。
『万が一故障した際やメンテナンスが必要な時は、大阪の本社で実際に機械を組み立てている人間が直接修理をします。自分が作った商品が、お客様のところで少し変化して戻ってくる。それを職人が直接見て、元の姿に戻すんです。ここが私どもの誇りであり、自信を持って素晴らしい修理ができると自負しています』と池永社長は力強く語ります。
ただ氷を削るだけの機械ではありません。それは、家族の会話を生み、夏の食卓を彩り、生活を豊かにしてくれる道具です。
『業務用の本格的な機械で培ったかき氷の美味しさを、お家で楽しんでいただきたい。そしてやっぱり一番は、「子どもの笑顔」ですね。それを醸し出せる機械を作り続けたい。それに尽きるんじゃないでしょうか』

当店(ワイ・ヨット ストア)は、正規販売店です。弊社からご購入いただいたお客様のアフターサポート窓口として、万が一の不具合やメンテナンスの際は責任を持ってメーカーへお取り次ぎをいたします。
(※ご使用状況や製品の状態によっては、有償でのご対応となる可能性がございますが、まずはお気軽に当店へご相談ください。)
今年の夏は、この池永鉄工のスワンかき氷機をお迎えして、ご家族との忘れられない「とびきり美味しい思い出」を作ってみませんか?



昭和12年に大阪で創業した歴史ある老舗メーカー。プロの料理人から絶大な支持を受ける業務用かき氷機のトップブランド「SWAN」を展開し、その卓越した削りの技術を活かしながら、使う人に寄り添った道具づくりを続けています。
使い方の疑問はFAQで解決!
「本格的なかき氷機は初めてで、本当に専門店みたいにふわふわに削れるか不安……」「Black Swanとconee、どちらが自分に合うのかな?」という方もご安心ください。 お店のような口溶けに仕上げるちょっとしたコツから、万が一の故障時のサポート体制まで、SWANのかき氷機にまつわるよくあるご質問をまとめました。不安をスッキリ解消して、とびきり美味しい夏の準備を始めませんか?

bashi
17歳の黒猫と暮らし、最近はヘルシーな自炊を心がけています。
道具にはこだわりがあるものの、キッチンツールはまだまだ初心者。
新米スタッフならではの新鮮な視点で、皆さんと一緒に、お気に入りを見つけていければと思います。


